【内容紹介】こころのドーナツ―村上春樹さんと学校の先生: 今がつらい学校の先生を励ます「村上春樹100個の言葉!」【41〜50】
041 謎めいた原石
「もしあなたが小説を書きたいと志しているなら、あたりを注意深く見回してください、というのが今回の僕の話の結論です。世界はつまらなそうに見えて、実に多くの魅力的な、謎めいた原石に満ちています」
教材研究において、インターネットを使うのも便利ですが、自分の眼と足で教材を見つけることも大切です。
といっても難しいことではありません。
散歩や旅行に行ったら写真を撮っておく、博物館や美術館に行ってみる、おもしろい人の話を聴いてみるなど、普段の行動にほんの一つアクセントを加えるだけで、あなただけの素敵な教材ができます。
042 無料
「そしてもうひとつ素晴らしいのは、それらが基本的に無料であるということです。あなたは正しい一体の目さえ具えていれば、それらの貴重な原石をどれでも選び放題、採り放題なのです」
インターネットもそうですし、写真を撮ることもそうですし、資料館も無料のところが多いです。
セミナーにお金を使って学ぶことも大切ですが、意外と無料で手に入る情報もたくさんあります。
043 規則性
「長い仕事をするときには、規則性が大切な意味を持ってくるからです」
学校の先生はタフな仕事です。
規則正しい生活をして、心身共に整えなくてはいけません。
朝も早いこの仕事は睡眠不足にも注意です。
逆に、上手にルーティンが回れば、早寝早起きの習慣、給食による栄養バランスの取れた食事と、規則正しい生活が送れます。
044 自由人の定義
「好きなことを、好きなときに、好きなようにやること、それが僕にとっての自由人の定義です」
仕事に「マイブーム」を入れるのも大切です。
職員室に好きな動物の写真を貼ったり、教室で好きな音楽を流すのもいいですね。
尊敬する人物で道徳の授業をやることだってできます。
自分から楽しい職場になるよう工夫しましょう。
045 緩ませる
「長編小説は文字通り「長い話」なので、隅々まできりきりとねじを締めてしまったら、読者の息が詰まります。ところどころで文章を緩ませることも大事です」
考えてみてください。
たとえどんなに校長先生の話が素晴らしかったとはいえ、あなたは5〜6時間も聞けますか?
おそらく無理だと思います。
子どもたちも同じです。
ときには、シーンとした空間で、読書やプリント学習で落ち着いていいのです。
ときには、レクリエーションをして、ケラケラ笑っていいのです。
もちろん、先生もです。
毎時間毎時間、緻密な授業計画を立てていたら身がもちません。
適度に緩めましょう。
046 何もしない時間
「長編小説を書くときには、仕事をする時間ももちろん大事ですが、何もしないでいる時間もそれに劣らず大事な意味を持ちます」
最近の教育論は「よりよい授業」ばかりに焦点を合わせ過ぎな気がします。
学校は授業だけはありません。
休み時間だって大切な学びの場です。
何も課題や目標もなく、やりたいことができる休み時間はとてもリラックスできます。
「授業は上手くできなくても、休み時間はちゃんと保障しよう」
僕が心がけていることです。
047 けちをつけられる
「それは『けちをつけられた部分があれば、何はともあれ書き直そうぜ』ということです」
不当な批判はスルーですが、それでも「何か言われる」ということは、その人にとって「何か引っかかる」ことがあったのです。ですので、少し振り返ってみましょう。
その上で、やはり不当であったり、特に問題がなければ、気にしないで大丈夫です。
048 頭の火照り
「僕が言いたいのは、どんな文章にだって必ず改良の余地はあるということです。本人がどんなに『よくできた』『完璧だ』と思っても、もっとよくなる可能性はそこにあるのです。だから僕は書き直しの段階においては、プライドや自負心みたいなものはできるだけ捨て去り、頭の火照りを適度に冷やすように心がけます」
特に自分のクラスから「いじめ」に関する問題が出ると、頭がカッカしてしまいます。
早くその子を守らなければ、
早く保護者に対応しなければ、
その気持ちはとても大切です。でも、少し落ち着きましょう。もしかして、「自分のクラスからいじめが出てしまった。周りからどんな眼で観られているんだろう」という気持ちから焦っていませんか?
いじめは複雑な人間関係が絡んでいる場合があります。
焦って行った対応が、逆にものごとをより複雑にしてしまうこともあります。
頭の火照りを冷まして、きちんと情報を得て分析し、的確に対応することが大切です。
049 謙虚
「作品が出版されてからの批評はマイペースで適当に受け流せばいい。そんなものいちいち気にしていたら身がもちません(ほんとに)。でも作品を書いているあいだにまわりから受ける批評・助言は、できるだけ虚心に謙虚に拾い上げていかなくてはならない」
よりよい実践を積み上げたいならば、自分の信念を貫きつつも、仲間の声もしっかり聴きましょう。
050 書き直す姿勢
「つまり大事なのは、書き直すという行為そのものなのです。作家が『ここをもっとうまく書き直してやろう』と決意して机の前に腰を据え、文章に手を入れる、そういう姿勢そのものが何より重要な意味を持ちます」
学級経営も授業も完璧はありません。
ある年度で成功した実践が、翌年に失敗することも多々あります。
また、前任校で成功した実践が、現任校で失敗することも本当に多々あるのです。
目の前の仕事に集中して、いつでもアップデートする姿勢が大切になります。
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