【内容紹介】学校の先生が知っておくべき「会議を簡単に楽しくする」51のテクニック【11〜20】
011 確認メール
「決まったことと、やるべきことを確認したら、会議の後に参加者全員に確認の結果をメールするといい。備忘録になるし、やるべきことをプッシュする効果もある。気の利く女だと思われること請け合いだぞ」
何度も言いますが、確認することはとても大切です。
しかし、確認した内容が各々微妙に違うことがあります。
そのズレが原因で、後々の仕事に支障をきたす可能性もあります。
ですので、みんなが共通認識できる備忘録を作成し、それをメールでみんなに流す方法が有効です。
「そういえばこれをやるんだった!」
とみんなが確認できます。
012 無駄な質問殺し
「会議の終了時の状態がイメージできていれば、的外れな質問も減らせると思うんです」
会議において大切なのは「こうなったら終わり!」とイメージの共有ができていること。
イメージの共有ができていれば、議題に沿っていない的外れな意見も減らせます。
013 会議終了!
「『どうなったら会議終了、と言えるんでしょうか?』と聞けばいい」
会議終了のイメージを共有すること。
会議をスムーズに進める上でとても大切です。
しかし、みんながそのイメージを持っているわけではありません。
ですので、自分から「どうなったら会議終了ですか?」と確認することが大切です。
014 ベクトルの確認
「終了条件に合致する状態を作りだそうと全員が思っていれば、自然とベクトルがそろう。逆に終了条件が不明確だと何をどのくらい議論すればいいのか分からないから、好き勝手に話し始める」
意見は活発だけど、全く論点が合わないことがよくあります。
それもやはり「終了条件のイメージ」の欠如です。
会議の途中からでもいいので、終了条件のイメージはしっかり確認していきましょう。
015 タイムキーパー
「できれば会議中に、誰かが『あと何分ですよ』と伝えると効果が倍増する」
会議のはじめに「終了条件」、そして「何時までに終わらせる」と確認することが大切です。
時間制限があるからこそ、無駄のない議論が生まれます。
もし、議題と関係のない話題にそれてしまったときは、「あと何分ですよ」とさり気なく伝えてあげましょう。
「あ、もう時間! 関係のない話をしている場合じゃない」と、議題に戻ることができます。
016 資料は黙読せよ
「会議で一番無駄な時間は、『資料を読み上げる』時間だ 。誰かが音読するより、個々に黙読する方がはるかに早い」
本来ならば会議前に提案資料を渡し、事前に読んでもらうのがベストです。
しかし、そんな時間はなかなかないでしょう。
ですので、提案資料というのは会議中に読んでもらうしかないです。
その際、提案者が1から10すべてを読み上げると時間が足りません。
「これから3分間時間を取りますので、各自資料を読んでください」
と一言。
またそのときに、
「3分後、◯◯について話し合います」
と議論の観点もあらかじめ伝えてあげるとベストです。
017 終了条件
「『議論して結論を出したい』とか、『情報を共有して全員が機器を使える状態にしたい』とか、議論や共有の先に何かがあるはずなのだ。それが明確でなければならない。だから、私が教える時は『目的』を『終了条件』という言い方に変えて表現している。この方が適切な目的を設定しやすい。『目的』という言葉で逃げずに『終了条件』を考えてほしい」
永遠に会議をしているわけにはいきません。
どんな会議も必ず終了条件があります。
その終了条件を明確にするのです。
その際、よく言われる「この会議の目的は何ですか?」ではなく、「この会議の終了条件は何ですか?」と問います。
目的よりも終了条件という言葉の方が、会議が終わる条件が明確になります。
018 謙虚に…
「隠れファシリテーションをする時は、絶対に偉そうにしてはならない。出しゃばっちゃダメだ。会議を仕切る人のプライドを傷つけないように、『こうなったら会議終了って考えていいんでしたっけ? すみません、ちょっと理解が追いついていなくて』くらいの雰囲気でちょうどいい」
経験の少ない先生や他校から異動したばかりの先生は、なかなか最初は自分の意見が言いづらいものです。
ただし、質のよい会議ならまだしも、質のよくない会議ならば改善するための行動をしなくては、いつまで経っても変わりません。
そのときにやっていけないのは、偉そうにすること。
「終了条件は何ですか?」
とか
「あと何分ですよ」
という言葉の効果は高いですが、ニュアンスによっては、メインファシリテーターの気分を損ねる可能性があります。
出しゃばるのはなく、あくまで自分の理解が追いつかないので確認がしたいー
この姿勢が大切です。
大丈夫。その姿を評価してくれる人は必ずいます。
019 会議を変えるコツ
「広く薄く始めるより、小さく始めて効果を実感してもらう、そして小さい範囲でいいから定着させることが会議を変えるコツ」
会議には付箋を使ったり、フレームワークを使ったりと、いろいろなテクニックがあります。
しかし、これらは準備が大変ですし、いつもの会議の流れをあまりにも変えてしまうと、参加者も困惑してしまいます。
ですので、会議の変革は「小さく始めること」が大切です。
会議終了時に「決まったこと」や「やるべきこと」の確認。「終了条件を明確にする」といった小さくとも効果がある実践を積み上げていくことが大切です。
020 グダグダ会議の連鎖を断ち切れ!
「偉い人は自分の会議がグダグダだなんて思いもよらない。なぜなら、生まれてから一度もイケてる会議を見たことがないんだから! いい手本を誰かが見せることで、この連鎖を断ち切らないとダメなんだっ!」
基本的に職員会議はその学校ならではのやり方や流れがあります。
僕自身はどの学校でもスムーズな会議を経験しましたが、なかなかそうではない学校もあるそうです。
そのグダグダな会議を断ち切るのはあなたです。
上手くいけばあなたの方法が、その学校の文化になります。
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