【内容紹介】学校の先生が知っておくべき「会議を簡単に楽しくする」51のテクニック【41〜50】
041 議論すべきこと、そうでないこと
「『集まって議論すべきことと、そうではないこと』をかなり意識して切り分けていますね。今回は、前年度の研修の振り返りを考えたり、発表したりするのは全員でやる必要がないと判断して、事前に振り返りメールを送ってもらいました」
こういってはなんですが、本来は会議がないならそれでもよいのです。
朝の打ち合わせや放課後の井戸端会議、職場内メールなどで済ませられるのなら、全然OKです!
042 ICTの活用
「ノートパソコンとプロジェクターがある環境なら、うまく使うと効率がグッと上がるからお薦めですよ。直接編集できて、データとして残るのも助かるわ。なによりスクライブみたいに全員が同じものを見て議論できるのがいいんです」
パソコンは編集作業がとても効率的になるので、使わない手はありません。
データとして残り、メールで一斉送信もしやすいです。
たとえば、提案プリントを配布し、パソコンではその提案のデータを写します。
議論をしていく中で変更がありましたら、その場ですぐに編集ができます。
またプロジェクターに写せば、みんなで編集作業を共有することができます。
ぜひ活用していきましょう!
043 参加者みんながしゃべる
「どんな状態であれ、黙っている人にしゃべってもらえないと、会議に納得感は生まれない。マシンガントークをする人がいると、その人ばかりが発言することになってしまう。口数少ない参加者に対して、発言の場を作ってあげる必要があるってわけだ。今、矢口さんが話を振ってくれなかったら、葵もモヤモヤが残ったんじゃないかな?」
会議で大切なことはできるだけ参加者みんなに「納得感」を持ってもらうことです。
そのためには、とにかくみんなにしゃべってもらうこと。
自分の考えを語ってもらうことです。
「実は私、あの提案反対でした!」と会議後にモヤモヤが残るぐらいなら、会議中にその思いを伝えられるよう、ファシリテーターは参加者みんなに発言を振りましょう。
僕の場合は、メインファシリテーターでなくとも「◯◯先生のお考えはどうですか?」と笑顔で他の先生に振ることがあります。
あくまで笑顔で!
044 言い切らせる
「矢口さんはずっと言いきらせる工夫をしていたんだが、分かったかな?」
書きやすい会議というのは議論がスムーズに展開されています。
そのためには、書きやすいように発言することも大切です。
その際、「語尾」をしっかり言い切ることでわかりやすい意見になります。
もしよく聞き取れない発言がありましたら、「もう一度言ってください」や「それは◯◯ということでよろしいですか?」など、問い返す工夫も大切になります。
045 反対意見が出てきたら
「こんな風に反対意見が出てきたら、焦らずに、論点を整理して、参加者に問いかければいいのよ。『みんなこの問いについてどう思いますか?』と」
会議で自分の意見を述べることはとても素晴らしいです。ただし、反論があることも想定しなければいけません。
反論があった場合は当人だけでなく、実はファシリテーターも「どうしよう!」と困るかと思います。
でも大丈夫です。
基本的に会議は「3名以上」で実施することが多いかと思います。つまり議論をしている当人だけでなく、「第三者」もいるわけです。その第三者も意思決定の大切なメンバーです。
ですので、反論があった際は、まず「◯◯という点に疑問を持っているのですね?」と確認し、「◯◯という疑問について皆さんはどう思いますか?」と、参加者に振れば大丈夫です。
さらにいえば、どうしようもないときは「すみません…ここからどう展開すればわからないので助けてください」と伝えましょう。
参加者たちが助けてくれると思います。
046 みんなで考え方を合わせる
「一番いいのは 、ファシリテーションの本を仲間うちで回し読みして、基礎となる考え方を合わせてしまうことだ。『これをやってみよう!』と、徒党を組んでやること。一人で新しい価値観を持ち込むのは簡単ではない。仲間がいるのが一番頼もしい」
隠れファシリテーターとして会議を促進するのも大切です。その成果が実り、みんながあなたのファシリテーションに賛同してきたときです。
本来ならば、
「会議終了時には決まったこと、やるべきことを確認しよう!」
「会議終了15分前になったら声をかけよう!」
「会議では誰かがホワイトボードに書こう!」
という意識を参加者みんなが持ってくれれば、とてもありがたいものです。
ぜひこの著書も生かしてください!
047 時間がオーバーしそうなとき
「時間をオーバーしそうなら、以下のうちどれを選ぶか参加者に決めてもらうことだ。『選んでもらう』というのがポイント だな。①時間を延ばす、②なんとかピッチを上げて時間内に収める、③別の機会に再度議論する、④メールなどで対面せずに議論する、ズルズルと続けて時間をオーバーするのが一番よくない」
どんなに効率のよい会議をやろうとも、議題によってはどうしても時間内に終わらないことがあります。
その際、何も確認せず、ズルズル長引かせるのはよくありません。
①時間を延ばす
②なんとかピッチを上げて時間内に収める
③別の機会に再度議論する
④メールなどで対面せずに議論する
このような案を参加者に問い、確認してもらいましょう。
048 会議前の準備①
「参加者がこの会議に来たら、何を疑問に思い、どんな不満を持つだろうか?」
提案者やファシリテーターは、自分の提案には必ず反論があると想定するのが大切です。
議論に反論があるのは当たり前です。ただしその目的は、提案の疑問や不安を解消するためであります。
決して相手を論破しようという意味ではないです。
ですので、提案者やファシリテーターは事前に「この提案を見たら、みんなはどんな疑問や不安を持つだろう?」と考え、それに対する答えを持っているのが望ましいです。
049 会議前の準備②
「ヒアリングや情報収集が必要だって、会議をやる前に分かっているのは大きいよ」
ある提案に対して参加者がどのような考えを持っているのか、あらかじめヒアリングすることもできます。
その上で「私は今度の会議で提案される、この案に対して不安がある」という声が事前に聞けたとしましょう。
それはとてもチャンスです。
その場で軽く議論して解決してしまってもいいですし、「そのような意見ありがとうございます! 会議の際はその点をしっかり議論しましょう!」と、その先生の意見をしっかり反映されることができます。
いずれにせよ、ホワイトボードや付箋などの準備以上に、情報収集は大切です。
050 会議前の準備③
「会議に参加している人は、場に何らかの影響を与えている。会議中に内職している人や、暇そうにしている人、寝ている人は、マイナスの影響を場に与えているのだ。やる気がない人がいることで会議全体の雰囲気が悪くなってしまう。だから、不要な人は呼んではならない」
職員会議の場合は全員参加です。
ただ、学年間をまたいだ少人数で構成される会議も学校にはあります。
その際に大切なことは、「終了条件」を明確にし、その条件に見合った参加者を募ることです。
当たり前すぎることかもしれません。
「いやそれでも全員で議論し、意思決定するべきではないのか?」
という意見もあります。
しかし、よい会議にはやはり前向きな空気が必要です。
前向きな会議では、提案も意見も活発になります。
参加する意味を感じないメンバーがいては、逆にマイナスの空気を与えてしまいます。
これはその人のせいではなく、そもそも終了条件に見合っていないだけなのです。
お互いの時間を大切にするために、人選はよく考えましょう。
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